加藤くんに、知られてしまった。
私の秘密を。

「そうだったんだ。やっぱり。
  ...わかった。秘密にするよ」

もう、ここまできたらやけっぱちだ。
もうひとつ、加藤くんにお願い事をする決心がついた。

「わたし、こういう事、されるの...望んでた。だから、加藤くんに、こういう事されたい」

加藤くんは驚いていた。

「自分でするのは、それはそれでいいんだけど...本当は、隠されたい。不意に。だから...」

「いいの?僕が隠しても?」

「うん。上履きも、ローファーも。もし騒ぎになっても知らんぷりしてていい。校内のどこかに隠してもいいし、捨ててもらってもいい。もし加藤くんさえ良ければ私の靴、持ち帰って加藤くんのものにしてもいいよ。」

「わかった」

加藤くんは小さく頷いて、左手を私に向かって軽く振って、じゃあまた、という感じで私の前から立ち去ろうとした。

私は声をかけようとしたが、声を出すとこが出来なかった。何を聞こうとしたのか、自分でもわからなかった。